一回の練習を大切にしない人は上達しない

一回の練習を「たった一回」と考えるか、「貴重な一回」と考えるか。ここで差が出てくると思っています。

一回の練習でも、目的をもって取り組めば上達します。どんな練習をしたとしても、何かしら気付きがあると思います。特に目的意識を持って練習に取り組んでいれば、一回の練習でもいくつも気づきが得られるはずです。その気付きの積み重ねが上達につながるのですから、たった一回の練習も「貴重な一回」なのです。その一回の練習での気付きがなければ上達できないかもしれないですからね。

もし練習をしていて何も得るものが無いというのなら、それは「ただ練習をこなしているだけ」だからかもしれません。やれと言われたことをただそのとおりに実行する。そういう感じで「言われたことを正しくやる」ということが目的になってしまうと、「気付き」はあまり得られません。そのように練習に取り組んでしまうと、なかなか上達することができないのです。

自分がやりたいことや身につけたい技術が何かあり、そのことについて考えながら練習に取り組めると、どんな練習をしていても気づきがあります。つまり「目的」が何かあれば、それに関連する気付きが得られるのです。ここでいう「目的」というのは、チーム全体としての目的ではなく自分個人のものです。今の自分に足りないところや、今の自分が身につけるべきスキルなど、自分自身が上達するために必要なものを普段から考えていれば、それが「目的」となります。

これがないと、どんなに一生懸命練習しても思ったほどうまくなれません。チームとしての目的はいいんです。それはチームに所属するだけでもなんとなくは意識できます。でも個人の目的は誰も設定してくれません。そこは自分自身で考えておかなければいけないんです。

今日の練習はこれを練習してみよう。明日の練習はこれを練習してみよう。そういったことを毎回の練習で考えてみてください。「今日は何を練習しようかな」と練習前に考えてみてください。そういう習慣が身につくと、一回の練習からでも多くの気付きが得られるようになります。一回一回の練習を大切にする人はぐんぐん伸びていきます。貴重な一回の練習を大切にしていきましょう。